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Tシャツをオリジナルで作る|刷り方と生地、サイズ展開の決め方

Tシャツで最初に決めるのは、絵柄でも色でもなく、刷り方です。刷り方によって、1枚から作れるのか、ある程度の枚数をまとめないと受けてもらえないのかが変わります。そのあとに生地、サイズ展開の順で決まっていきます。値段と日数をこのページに置かないのは、どちらも刷り方と枚数、サイズの数で動くからです。品目と数と日程の3つを書いてもらえれば、その返信で金額と、間に合うかどうかをお返しします。

選んだ生地で、使える刷り方が決まります 白・淡い色の綿 いちばん選択肢が多い 濃い色の綿 白を一度敷きます 白いポリエステル 全面に柄を敷けます インクジェット 昇華転写(白地のみ) 転写 シルクスクリーン 写真もグラデーションも 乗ります シルクスクリーン 転写 白インクの インクジェット 白インクを使う方式では ぼかしが使えません 昇華転写 シルクスクリーン インクジェットは 乗りにくい素材です 白い部分は、生地の白を そのまま使います 絵柄を描いたあとに生地を変えると、使える刷り方が消えることがあります。 生地の色と素材は、絵柄より先に決めます。
図1:生地を選ぶと、そこで刷り方の選択肢が減ります

刷り方で、後から1枚足せるかどうかが決まります

Tシャツの刷り方は4つあります。見た目の違いより先に見るのは、版を作るかどうかです。版を作る刷り方は、1枚だけ追加で刷ることに向きません。版を作らない刷り方は、売れてから足せます。

  1. シルクスクリーン色ごとに版を1枚作って、インクを押し出します。1か所につき2色まで、あるいは4色程度までという上限が付きます。上限は頼む先で変わります。洗っても色が褪せにくく、濃い色の生地でも生地の色に影響されにくいのが強みです。枚数がまとまっているときの刷り方です。
  2. インクジェット版を作らず、生地に直接インクを吹きます。1枚から刷れて、写真もグラデーションも乗ります。乗るのは主に綿で、金・銀・蛍光のような特別な色は出せません。
  3. 昇華転写版を作りません。白いポリエステルの生地だけに使えて、縫い目をまたいだ全面の総柄ができます。白いインクが無いので、白く見せたい部分は生地の白をそのまま使います。
  4. 転写先に別の紙やフィルムに刷って、熱で生地に貼ります。1枚から作れて、生地の種類を選びません。白を下地に敷いてから色を重ねるので、濃い生地でも色が沈みません。かわりに、半透明やぼかしは出せません。

先に注文を取ってから作る形にしたいなら、版を作らない3つから選びます。サイズの内訳を読まずに済むので、Tシャツでいちばん読みにくいところが消えます。逆に、当日その場で売る分をまとめて作るなら、シルクスクリーンが候補に入ります。

生地が綿かポリエステルかで、使える刷り方が消えます

生地は、綿100%、ポリエステル100%(汗を吸って乾くタイプ)、その混紡から選びます。着心地の話だと思われがちですが、ここで決まるのは刷り方の選択肢です。

綿は4つとも乗ります。ポリエステルは、昇華転写が使える一方で、インクジェットが乗りにくい素材として扱われます。夏の屋外や、動きのある現場で着る物をポリエステルにしたのに、絵柄が写真だった、ということが起きます。そのときは昇華転写に寄せるか、生地を綿に戻すかの二択になります。

昇華転写には、もう一つ条件があります。生地が白でなければ使えません。全面に総柄を敷いた派手な1枚は、ここから生まれます。かわりに、絵の中の白い部分は、インクではなく生地の白です。白い雲や白い文字を、濃い地の上に置いた絵は、この刷り方では出せません。

生地の厚さは、配る物か、売る物かで分かれます

生地の厚さはオンス(oz)で並びます。数字が大きいほど厚く、重くなります。

5.0オンス未満
薄手で軽く、柔らかい生地です。イベントで配る物や、夏に1枚で着る物、下に着る物に向きます。薄いので、下に着た物の色が出ることがあります。
5.0〜5.9オンス
いちばん多い厚みです。程よい厚みがあって、一年を通して着られます。普段着として売る物、スタッフが着る物はここから選びます。迷ったらここです。
6.0オンス以上
厚手で、洗濯や摩擦に強く、型崩れしにくい生地です。秋に着る物や、長く着てもらう物に向きます。重さが出るので、配って持ち帰ってもらう物には向きません。

注意が1つあります。同じオンスでも、編み方と素材で厚みと柔らかさは変わります。数字を合わせたのに前に作った物と手ざわりが違う、ということが起きます。前に作った物があるなら、オンスの数字ではなく、その現物を基準にしてください。

絵柄の線は1mmより細くしません

刷り方によって、出せる線の細さが変わります。シルクスクリーンで推奨されるのは3pt(約1mm)以上で、それより細い線は潰れたりかすれたりします。グラデーションや濃度の変化は表現できず、網点で濃淡を作る加工も、受け付けない決まりになっていることがあります。転写も、1mm以下の線は潰れや欠けが出て、下に敷いた白がはみ出ます。

絵柄に手描きの細い線、細い明朝体の文字、薄く入れた影が含まれているなら、刷り方はインクジェットか昇華転写に寄ります。逆に、太い線と塗りだけで組んだ絵柄なら、4つのどれでも出せます。絵柄を描き始める前に刷り方を決めておくと、この線の太さを最初から合わせられます。

単位は総数ではなく、サイズごとの枚数です

版を作らない刷り方なら1枚から作れます。ただしTシャツで数を決めるときに考えるのは、総数ではありません。どのサイズを何枚ずつにするかです。30枚作ると決めても、サイズを6種類に分ければ1サイズあたり5枚です。

サイズの表記は、男女兼用のS・M・L・XL・XXL・XXXLに、レディースサイズ、キッズサイズが並びます。寸法はボディごとに違いますが、よくある厚みのボディだと、Mが身丈69cm・身幅52cm、Lが73cm・55cm、XLが77cm・58cmという並びになります。レディースサイズは同じ呼び方でも一段小さく、Lが身丈65cm・身幅49cmで、兼用のSに近い寸法です。キッズは100から160まで、身長の数字で並びます。身長の目安はSが160〜165cm、Mが165〜170cm、Lが170〜175cm、XLが175〜180cmです。

同じMでも、ボディを作っているところによって寸法が違います。告知にサイズ名だけを書くと、着てみて合わなかったという話になります。身丈と身幅の数字を、告知と売り場の両方に出してください。

版は色ごとに作ります。保管されないことがあります

シルクスクリーンを選ぶと、使う色の数だけ版を作ります。2色の絵柄なら版は2枚です。この版は保管されない決まりのことがあり、同じデータで追加を頼んでも、もう一度版から作り直すことになります。追加を見込んでいるなら、最初にまとめて刷っておくか、版を作らない刷り方にしておくかを選びます。

版を作らない3つは、絵柄を増やしても最初にかかる費用の形が変わりません。絵柄ごとにデータを整える作業は入りますが、型や版を用意するところから始まりません。少ない枚数で試して、売れたら足す形にできるのはこの3つです。缶バッジと同じ考え方で、絵柄の種類を増やしても初期の費用の形が変わらない品目として扱えます。缶バッジ側の説明は缶バッジをオリジナルで作るに書きました。

物販では、色を増やすよりサイズに枚数を回します

Tシャツは、買う人が自分の体に合うかどうかで止まる品目です。缶バッジやアクリルのように、気に入ったら買えるものではありません。

生地の色を1つに絞る

同じ枚数をサイズに回せます。サイズが揃っているほうが、その場で買える人が増えます。はじめての物販はこちらです。

生地の色を複数にする

色とサイズの掛け算で品目が増えます。1つあたりの枚数が減って、サイズ切れが早く起きます。

色を2つにすると、作る物の種類は2倍ではなく、色の数×サイズの数になります。サイズ切れは、売り場に来た人がその場で諦める形で出ます。色の選択肢を増やすより、売れるサイズが残っているほうが、台の前で手が動きます。

売り場では、畳んで積むと絵柄が見えません。1枚だけハンガーに掛けて吊ってください。吊る分を数に1枚足しておけば、売る分の袋を開けずに済みます。サイズ表を紙1枚にして台に貼ると、身幅を聞かれるたびに答えなくて済みます。

当日に売る数が読めないなら、先に注文を取る形にできます。版を作らない刷り方なら成り立ちます。この場合、サイズの内訳は買う人が決めてくれるので、こちらで読む必要がなくなります。物販台の広さや立つ人の数から品目を決める順番は、ライブ・イベントの物販で売るもの|何を何個作るか決める順番に並べてあります。

日付を入れると、その年しか着られません

絵柄に日付、年号、「◯周年」「第◯回」を入れると、当日を過ぎた在庫は次の現場に出せません。Tシャツはとくに残り方が重いです。買った人も、去年の日付が入った服は外で着にくくなります。1回のイベントで着て終わる物になります。

日付を残したいなら、本体はロゴと絵柄だけにして、日付は下げ札か、袋に入れる紙のほうに刷ります。紙は刷り直しが利くので、同じTシャツを次の現場に出せます。

もう一つ、服だけにある注意があります。ボディは品番ごとに色が入れ替わることがあります。同じ色で追加を出したいときは、その色がまだあるかを先に確かめます。1年空けてから追加を考えると、同じ色が無くて、絵柄は同じなのに地の色だけ違う2種類が並ぶことになります。

誰の名前で発注するかで、先に動くことが変わります

同じTシャツでも、発注をかける名義で先にやることが入れ替わります。

事務所・会社の名前で出す場合は、見積書を先に出します。Tシャツで金額が動くのは、刷り方と色数、刷る箇所の数、サイズ展開の3つです。この3つは、見積もりを頼む段階で決めてください。枚数の幅はそのままで構いません。支払いの条件と宛名を書いてもらえれば、その形に合わせて出します。相手が事務所や会社のときに先に動くことは、品目から選ぶのページからたどれる相手別のページにも足していきます。

ファンの有志で作る場合は、使う名前・ロゴ・絵の権利が誰にあるかを先に確かめます。描いた人と、本人(所属があれば事務所)の両方に確認を取ってからにします。あわせて、集金のときにサイズも聞いておいてください。サイズを聞いてから作れば、在庫が出ません。有志で集める段取りと配る物の決め方は、生誕祭の配布物は、何を何個、どの順番でに書いてあります。

金額と、間に合うかどうかは一往復でお返しします

個人の方はInstagramのダイレクトメッセージ、事務所・企業の方は相談フォームが受け口です。どちらも文字で残るので、言われた数量を書き取る必要がありません。聞いたうえで今回は見送る、でも構いません。

Tシャツで最初にうかがうのは、枚数、サイズをいくつに分けるか、生地の色、絵柄の色数、渡す日の5つです。全部埋まっていなくて構いません。渡す日だけでも、間に合うかからお答えします。そのままでは届かないときは、刷り方を置き換えて間に合わせる形をお返しします。

返す見積書に並ぶ欄も先に出しておきます。

  1. 数量ごとの単価何枚作るかで動く、1枚あたりの費用です。
  2. 版代シルクスクリーンを選んだときだけ並びます。色の数だけ欄が増えます。版を作らない刷り方では空欄です。
  3. データ作成刷り方に合わせて絵柄を整える分です。線の太さや白の敷き方をここで直します。
  4. 送料できあがった物を届ける分です。
  5. サンプル代本生産の前に、現物を着て確かめる分です。グッズ作戦室では、ここを飛ばしません。

欄の形が分かっていれば、金額を下げる方向も自分で判断できます。版代の欄が大きいなら色数を減らす、単価の欄が大きいならサイズの種類を減らして1サイズあたりの枚数を増やす、という読み方になります。

送る一通目は、こう書けば足ります。「はじめまして。◯月◯日のライブでTシャツを売りたいです。サイズはMとLを中心に、何枚にするかはまだ決めていません。生地は黒で、絵柄は白い文字だけです。金額と、間に合うかを知りたいです。」

刷り方も生地も、まだ決まっていなくて大丈夫です。

渡したい日か、売りたい場面だけ教えてください。そこから一緒に決めていけます。

本文の内容は一般的な傾向をまとめたものです。実際の仕様・数量・納期は、ご相談内容に応じて個別にご案内します。

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はるる グッズ作戦室担当。配信者・タレントの周年グッズやライブ物販の相談を、DMベースで受けています。