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トートバッグをオリジナルで作る|生地の厚さと持ち手の長さの決め方

トートバッグは、生地の厚さと持ち手の長さを決めると、その先がほとんど決まります。配って持ち帰ってもらう物なのか、物販の台に並べて売る物なのかで、選ぶ厚さが反対になります。絵柄を先に仕上げてから生地の色を濃い色に変えると、刷り方を1つに絞り直すことになります。値段と日数をこのページに置かないのは、どちらも生地と刷り方と数で動くからです。品目と数と日程の3つを書いてもらえれば、その返信で金額と、間に合うかどうかをお返しします。

生地の厚さ(オンス)で、向く使い方が入れ替わります 薄手(5オンス前後) 配る物。たたんで渡せます。自立しません ふつう(8〜10オンス) 書類やノートが入ります。大きい絵柄が乗ります 厚手(12〜14オンス) 売る物。ハリが出て、14オンスは自立します 持ち手の長さで、肩にかけられるかどうかが決まります 約29cm 手に持つ長さ 肩には通りません 約56〜60cm 肩にかける長さ 冬の上着の上でも通ります
図1:上の3段のどこを選ぶかと、下の2本のどちらにするかで、使い方が決まります

配る物か、売る物かで、選ぶ厚さが反対になります

トートバッグで最初に分かれるのはここです。来場した人全員に渡して持ち帰ってもらう物なら、たためて軽い薄手が向きます。小さくたたんで鞄に入れて持ち歩いてほしいなら、エコバッグのほうが小さくなります。物販の台に並べて買ってもらう物なら、厚手です。買う人は手に取って生地を触るので、厚みの差はその場で伝わります。

この分かれ目を飛ばして絵柄から始めると、刷る面積を大きく取ったのに薄手の生地を選んでいて、インクの硬さが目立つ、という形になります。厚さを先に決めてください。

厚さはオンスという数字で指定できます

生地の厚さは「オンス」で表します。数字が大きいほど厚く、ハリが出ます。綿のトートで出てくるのは、おおむね次の段です。

5オンス前後
薄手です。たたんで渡せる軽さで、配る物に向きます。立てても形は保ちません。
8オンス
ふつうの厚さで、薄手のデニムに近い手ざわりです。書類や本が入り、大きめの絵柄が乗ります。
10オンス
はっきりとハリと厚みが出ます。中身はほぼ透けません。
12オンス
キャンバス生地でいちばん多く使われる厚さです。表面が滑らかで、物販の品目として扱いやすい段です。
14オンス
ざっくりした風合いの厚手です。自立するほどの厚みがあるので、台に立てて見せられます。

同じオンスでも、編み方と素材で厚みと柔らかさは変わります。綿のほかに、不織布、ポリエステル、綿と麻の混ざった生地などがあり、こちらは厚さではなく素材そのもので選びます。迷ったら、現物を触ってから決めてください。サンプルを取り寄せます。

持ち手の長さは、どこで渡すかで決まります

持ち手には短いものと長いものがあります。短いのは約29cmで、手に持つ長さです。長いのは約56〜60cmで、肩にかけられます。

この差は、現場で効きます。物販で買った人がそのまま会場を回るなら、肩にかかる長さのほうが使われます。冬のライブなら、厚い上着の上を通る長さが要ります。逆に、受付で配って帰りに持ち帰ってもらうだけなら、短いほうが邪魔になりません。長さは見た目の話ではなく、その日に使えるかどうかの話です。

大きさとマチは、入れる物から決めます

大きさは幅と高さ、それに底の奥行き(マチ)の3つで決まります。よく出てくる組み合わせを並べます。寸法と刷れる範囲は、頼む先とボディで変わります。

小さめ
本体およそ300×200mm、マチ100mm。入るのはおおよそ4リットル分です。刷れる範囲はおよそ200×120mm。
中くらい
本体およそ360×370mm、マチ110mm。10リットル分ほど入ります。刷れる範囲はおよそ240×200mm。
大きめ
本体およそ480×400mm、マチ150mm。19リットル分ほど入ります。刷れる範囲はおよそ300×240mm。

決めるときに見るのは容量ではなく、刷れる範囲の数字です。入れたい絵柄が横長なら、小さめのバッグでは横の200mmに収まるところまで縮みます。先に絵柄のおおよその比率を決めておくと、大きさの選び直しが起きません。A4の書類を入れたいなら、幅は300mmより大きい段から選びます。

生地の色を濃い色にすると、刷り方が1つに決まります

生地の色は、ナチュラル(無漂白の生成り)、薄い青や薄い桃色などの淡い色、それに黒や赤などの濃い色に分かれます。ここで刷り方が分岐します。

淡い色の生地

生地に直接インクを乗せます。生地の色がそのまま下地になるので、白は出せません。絵柄の白い部分は生地の色になります。

濃い色の生地

白いインクを下に敷いてから色を乗せる方式になります。白が出るぶん、使える刷り方が絞られ、ぼかしの表現が落ちることがあります。

黒いトートに白い文字、という形は人気がありますが、そのときは白インクを使う刷り方になります。白を使うかどうかを、生地の色を決める時点で一緒に決めてください。

刷り方は4つあり、版が要るのは1つだけです

生地に絵柄を乗せる方法は、おおまかに4つです。

  1. シルクスクリーン色ごとに版を作って、インクを押し出します。色の出方が強く、たくさん作るときの定番です。印刷する部分は0.4mm以上、印刷と印刷の間の抜けは0.6mm以上が目安で、それより細い線は潰れます。インクはそのたびに調合するので、追加で作ったときに色味が少し変わることがあります。生地の表面に凹凸があると、かすれが出ます。
  2. インクジェット版を作らず、生地に直接刷ります。フルカラーで写真もグラデーションも乗り、1個から作れます。
  3. 熱転写フィルムに刷ってから熱で貼ります。版が要らず、素材を選びません。
  4. 刺繍糸で縫います。洗っても落ちませんが、細い線と小さい文字は出ません。ロゴだけを小さく入れるときに向きます。

選び方は枚数と絵柄で決まります。写真やグラデーションが入っているならインクジェットか熱転写、ロゴと文字だけで枚数が多いならシルクスクリーンです。グラデーションや網点をシルクスクリーンで出すには色数が増え、そのぶん版が増えます。

1個から作れます。増えるのは版と、絵柄の数です

インクジェットと熱転写は版を作らないので、1個から作れます。刻みは頼む先で変わります。つまりトートバッグは、少ない数で試してから後で足せる品目です。先に数個だけ作って手に持ってもらい、反応を見てから本数を増やす、という順番が取れます。

シルクスクリーンに寄せると、ここが変わります。版は色ごとに作るので、2色の絵柄なら版は2つです。版を作ったあとは数を増やしても版代は増えませんが、作り直すと版から起こし直しになります。版は保管されない決まりのところもあるので、追加で作る予定があるなら最初に伝えてください。

絵柄の種類を増やすと、データ作成とバッグの管理がその数だけ増えます。淡い色と濃い色の生地を両方やると、同じ絵柄でも刷り方が分かれるので、作る手間は2品目ぶんになります。生地の色は1つに絞ったほうが、同じ予算で数を増やせます。

物販では、サイズ展開がないことが効きます

トートバッグには、Tシャツのようなサイズ展開がありません。これは台の上で有利に働きます。Tシャツは色とサイズの掛け算で品目が増え、どのサイズが何枚売れるかを読む必要があります。トートは1種類に枚数を全部寄せられるので、読みが1つで済みます。

売り場でやることは3つです。

  1. 1つを持ち手から吊って見せるたたんで積むと、大きさと厚みが伝わりません。1つだけ中身を少し入れた状態で吊ると、入る量が見えます。
  2. 大きさ違いで2種類に割らない大きさが2つあると、買う人がその場で迷い、列が止まります。初めてなら1つの大きさに寄せて、絵柄で選ばせてください。
  3. 袋を用意しない選択もできますバッグそのものが袋なので、他のグッズをその場で入れてもらえます。買った人の手も空きます。

重さも見ておいてください。厚手は1つでも重さが出ます。遠方から来た人や、他の現場をはしごする人は、重い物を持ち帰りたがりません。当日に買ってもらう物を厚手にするか、通販に回すかは、来る人の動きで決めます。

年号を入れなければ、余りは普段使いに出ていきます

トートバッグは、グッズの中でも外で使われる品目です。毎日の買い物や通学で持ち歩かれるので、年号や「第◯回」を本体に入れた時点で、その使い方を自分で止めることになります。

日付を入れたいときは、本体ではなく下げ札か、入れて渡す袋に刷ります。下げ札は捨てられますが、その日の記念として渡す役はそこで果たせます。本体の絵柄は、ロゴと名前だけにしておけば、次の現場でも、通販でも、そのまま出せます。

余った物の扱いも変わります。中身を入れて配る袋として使えるので、次のイベントで他のグッズをまとめて渡す袋に回せます。缶バッジやステッカーと組んでセットを作るときの入れ物にもなります。

届いたときの箱が大きい品目です

バッグは、たたんでもかさばります。箱が大きくなるので、受け取る場所を発注の前に決めてください。自宅で受け取れないなら、会場へ直接送る形も取れます。会場送りにするときは、受け取れる日と時間を先に会場へ聞いてください。本人の名前で発注する場合の進め方は本人(個人)でグッズを作るに書いています。

相手が変わると、先に決めることが変わります

事務所・会社の名前で発注する場合は、素材とオンス、生地の色、刷り方と色数の4つを見積書を出す前に決めておくと、社内の承認まで一度で通ります。版代の欄は数を増やしても変わらない欄なので、数が削られる可能性がある案件では、版の要らない刷り方に寄せたほうが見積書が崩れません。詳しくは事務所・会社の名前でグッズを発注するに書いています。

会場や店舗で売る場合は、年号を入れなければ次のシーズンもそのまま並べられます。在庫を置く場所があるなら、厚手の1種類を定番にして置き続ける形が取れます。

ファンの有志で作る場合は、推しの名前やロゴを入れる前に、所属している事務所へ確認してください。あわせて、集金してから発注する流れだと受け取りが後ろにずれるので、当日からの逆算を先に見ておいてください。

金額と、間に合うかどうかは一往復でお返しします

個人の方はInstagramのダイレクトメッセージ、事務所・企業の方は相談フォームが受け口です。どちらも文字で残るので、言われた数量を書き取る必要がありません。聞いたうえで今回は見送る、でも構いません。

トートバッグで最初にうかがうのは、個数、配る物か売る物か、生地の色、入れてほしい絵柄の形(文字だけか、写真が入るか)、渡す日の5つです。全部埋まっていなくて構いません。渡す日だけでも、間に合うかからお答えします。そのままでは届かないときは、刷り方を置き換えて間に合わせる形をお返しします。

返す見積書に並ぶ欄も先に出しておきます。

  1. 数量ごとの単価何個作るかで動く、1つあたりの費用です。
  2. 版代シルクスクリーンで刷るときに、色ごとにかかる分です。版を作らない刷り方では空欄になります。
  3. データ作成刷れる範囲に絵柄を合わせたり、濃い色の生地用に白い下地を作る分です。
  4. 送料できあがった物を届ける分です。箱が大きい品目なので、ここは必ず入ります。
  5. サンプル代本生産の前に、生地の厚みと色の出方を現物で確かめる分です。グッズ作戦室では、ここを飛ばしません。

欄の形が分かっていれば、金額を下げる方向も自分で判断できます。版代の欄が大きいなら色数を減らすか版の要らない刷り方に寄せる、単価の欄が大きいなら生地のオンスを1段落とす、という読み方になります。

送る一通目は、こう書けば足ります。「はじめまして。◯月◯日のライブの物販でトートバッグを売りたいです。肩にかけられる長さで、黒い生地に白いロゴを入れたいです。個数はまだ決めていません。金額と、間に合うかを知りたいです。」

厚さも大きさも、まだ決まっていなくて大丈夫です。

配る物か売る物か、どちらを考えているかだけ教えてください。そこから一緒に決めていけます。

本文の内容は一般的な傾向をまとめたものです。実際の仕様・数量・納期は、ご相談内容に応じて個別にご案内します。

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はるる グッズ作戦室担当。配信者・タレントの周年グッズやライブ物販の相談を、DMベースで受けています。