L判・2L判・ポストカード、3つのサイズ
L判は89×127mmで、写真屋さんのプリントと同じ大きさです。手のひらに収まるので、袋に入れて持ち歩かれたり、同じものを持っている人の間で交換されたりします。チェキホルダーやスリーブに入る大きさで、A5のクリアファイルにも収まります。
2L判は127×178mmで、L判の2枚ぶんです。大きいので飾られる前提になります。顔が大きく出るので、写真の粗さやピントの甘さがそのまま出ます。元データの解像度を先に確かめてください。
ポストカードは100×148mmです。2つの用途を兼ねられるのが特徴で、グッズとして売ることも、切手を貼って郵便で出すこともできます。郵便で出す予定があるなら、後ろの決まりの節を先に読んでください。
作り方は2つ。裏に刷れるかどうかが分かれ目です
銀塩プリントは、印画紙に光を当てて化学反応で像を出す方式です。写真屋さんのプリントと同じ作り方で、階調がなめらかに出ます。色あせにくく水にも強く、寿命の目安は80〜100年とされています。インクジェットの目安は40〜50年です。ただし裏面は無地になるのが基本で、文字は刷れません。
もう1つは紙に刷る印刷です。用紙を選べて、両面に刷れます。用紙は上質紙、ケント紙、コート紙(光沢)、マットコート紙(半光沢)などから選びます。郵便で出すには宛名を書く面が要るので、ポストカードはこちらになります。
階調がなめらかで色あせにくい。片面だけで、裏は無地。写真そのものを売るならここ。
両面に刷れて用紙を選べる。宛名面やメッセージ、日付を裏に入れられる。郵便で出すならここ。
印刷のほうは、版を使うオフセットと、版を使わないオンデマンドに分かれます。オンデマンドなら少ない枚数から出せます。
表面は光沢か絹目か
光沢は表面が平らでつやがあり、色が鮮やかに出て黒が深く沈みます。細かい部分もはっきり出ます。そのかわり指紋と細かい傷が目立ち、見る角度によって照明を反射して見えにくくなります。
絹目は、絹の織り目のような細かい凹凸を付けた半光沢です。凹凸があるので指紋や小さな擦り傷が目立たず、照明の反射も抑えられます。肌や布の質感が出るので、人物の写真に向きます。鮮やかさは光沢に一歩譲ります。
物販の台は照明の下にあって、お客さんは手に取って顔の近くで見ます。何人もの手に触られることも前提になります。この2つの条件では絹目のほうが扱いやすく、光沢は1枚ずつ袋に入れて渡す形と組み合わせると持ち味が出ます。どちらにするかは、現物を2枚並べて見てから決めてください。文字では決まりません。
入稿で切れるのは、外側の1〜2mmです
銀塩プリントは、仕上がりサイズのまま入稿します。L判なら89×127mmで、塗り足しは要りません。解像度は300dpi程度で、L判なら1051×1500ピクセルにあたります。色はRGB(sRGB)で、形式はJPEGです。
注意するのは外側です。上下左右を1〜2mm引き伸ばして焼くので、切れてはいけない文字やロゴは内側3mm以内に置かないでください。名前を縁に沿って入れると端が落ちます。それと、蛍光色に近い色はそのまま出ずにくすみます。衣装やライトに蛍光色が入っている写真は、仕上がりの見本を一度見てから進めるほうが早いです。
印刷のほうは逆で、塗り足しが要ります。CMYKで作り、断裁の位置が多少動く前提で、端から内側に文字を寄せます。
何枚から作れるか
銀塩プリントは少ない枚数から出せます。数えるのは全体の枚数ではなく、1種類あたりの枚数です。1回の注文で何種類も同時に出せる扱いがあり、16種類までまとめて受けるところもあります。
印刷はオンデマンドなら少ない枚数から、オフセットは版を使うのである程度の枚数からになります。刻みは頼む先と作り方で変わるので、小さいと思う数のまま聞いてもらって大丈夫です。
版も型も要りません。種類を増やしても形が変わりません
この品目は、版代も型代も立ちません(オフセットを選んだときだけ版が立ちます)。1種類ごとに焼くか刷るかなので、種類を増やしても最初にかかるものの形が変わりません。ラバーキーホルダーのように型を起こす品目とは正反対で、売れた数を見てから種類を足せます。
増えるのは、写真を選ぶ作業とトリミングです。10種類なら10回です。顔の大きさと切り位置を10枚でそろえないと、台に並べたときにばらばらに見えます。
物販で薄い物を売るときの置き方
この品目の弱点は、薄くて軽いことです。台に平置きすると、ほかのグッズの影に入って手に取られません。置き方は3つあります。
- 立てるカードスタンドで立てると、絵柄が正面に来ます。1種類につき1枚を立てて、残りは後ろに積みます。
- 1枚ずつ袋に入れる袋に入れると厚みと張りが出て、つかみやすくなります。光沢を選んだときは指紋も防げます。
- ほかのグッズと組むA5のクリアファイルに入る大きさなので、2点で1つとして出せます。通販の同梱にも使えます。
中身を見せずに種類をランダムで入れる売り方は、この品目では成り立ちます。缶バッジと同じで、その場で交換が起きる人数が集まる現場なら機能します。種類を増やしても最初にかかるものの形が変わらないので、種類を多くできるのが効きます。逆に、交換が起きない人数の現場では1種類ずつ選ばせるほうが残りません。
どの売り方でも、写真そのものが商品です。どの写真を出すかは発注側だけで決められません。本人の確認を取る時間を、ほかの品目より前に置いてください。
郵便で出すなら、宛名面に決まりがあります
ポストカードを郵便で出す予定があるなら、先に決まりを確認してください。宛名面に「郵便はがき」または「POST CARD」の表記が必要です。この表記が無いと、はがきではなく手紙として扱われます。
- 大きさ
- 通常はがきの規格は最大154×107mm、最小140×90mm。100×148mmはこの範囲に入ります
- 重さ
- 2〜6gの範囲。用紙を厚くしすぎると外れます
- 郵便番号枠
- 入れるなら赤(朱色も可)。青や黒が混ざらないようにします
- 宛名面の地色
- 白または淡い単色。写真を全面に敷くと宛名が書けません
- 宛名面の余白
- 宛名以外の文字や絵は、その面の半分までに収めます
- 海外に出すとき
- 長辺14〜23.5cm・短辺9〜12cmで、長辺が短辺の1.4倍以上
両面に写真を敷いた物は、郵便では出せません。郵便で出す企画(お礼状や当選者への発送)と、物販で売る写真を同じ1種類で兼ねようとすると、どちらかが崩れます。最初から2種類に分けてください。
日付は、裏に刷れるかどうかで置き場所が変わります
銀塩プリントは裏が無地なので、日付や公演名を裏に入れられません。入れるなら表の絵柄の中か、袋に入れる紙です。表に入れると、その写真はその日のものになります。
印刷なら裏に入れられます。日付と公演名を裏に小さく置けば、表は写真だけで通年売れる形にできます。この使い分けができるのが、印刷を選ぶもう1つの理由です。
余ったときの行き先は、この品目がいちばん多いほうです。薄くて軽いので、次の現場に持っていけます。通販で買った人への同梱や、手紙の返礼にも回せます。日付が入っていないものは、何年でも出せます。
相手が変わると、時間を取る場所が変わります
事務所・会社の名前で出すなら、サイズ、作り方(銀塩か印刷か)、表面の仕上げ、種類の数の4つを見積書の前に決めてください。版代も型代も立たないので、社内で数を削られても形が崩れにくい品目です。時間を取るのは見積もりではなく、どの写真を出すかの確認です。撮影データの持ち主がどこかも、先に確かめてください。
ファン有志で作るなら、写真は撮った人と写っている本人の両方に確認が要ります。所属があれば事務所の答えが先です。SNSに上がっている写真をそのまま使うことはできません。
本人(個人)で作るなら、箱が小さく、送料のかかり方も軽い品目です。自分の写真なので、ほかの人への確認が要らないぶん、いちばん早く動けます。撮影者がいる場合は、その人への確認だけ先に取ってください。
相談するときに、こちらが先にうかがう5つ
- どのサイズか交換されるならL判、飾られるなら2L判、郵便で出すならポストカードです。
- 裏に文字を入れるか入れるなら印刷、写真だけなら銀塩が選べます。
- 種類の数種類ごとに写真の選定とトリミングが入ります。
- 撮影データの持ち主と、本人の確認が取れているか取れる前でも相談は受けます。絵柄を固めるのは返事のあとです。
- 渡す日と、おおよその数日付だけでも、間に合うかからお答えします。
写真のデータをそのまま送ってもらえれば、その大きさで焼けるかと、縁の文字が切れないかをこちらで見ます。グッズ作戦室では、光沢と絹目で迷っている場合は、同じ写真で仕上がりの見本を両方お見せしてから製作に入ります。