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ステッカーを作る|素材と形、どこに貼られるかで決める

ステッカーは、貼られる場所を先に決めると素材が決まり、素材が決まると形の抜き方が決まります。順番を逆にして絵柄から始めると、抜けない形になっていて輪郭を描き直すことになります。版も型も要らない品目なので、少ない数で試してから足せます。値段と日数をこのページに置かないのは、どちらも素材と形と枚数で動くからです。品目と数と日程の3つを書いてもらえれば、その返信で金額と、間に合うかどうかをお返しします。

形の作り方は3つ。どれにするかでデータの作り方が変わります 絵柄 定番の形 四角・角丸・円 輪郭のデータを 作らずに済みます 絵柄 形に抜く ダイカット 輪郭のデータが要ります 縦横とも15mm以上 台紙を残す ハーフカット 台紙の外側にも絵が入り、 1枚に何種類も載せられます カット線と絵柄の間は2mm以上あけます。カットには1mmほどの誤差が出るためです。 鋭角、深く食い込んだ形、2mm以下の隙間は抜けません。輪郭は丸めてください。
図1:右の形にすると、台紙そのものが1つの商品になります

先に決めるのは、どこに貼られるかです

ステッカーで最初に分かれるのは、屋外に貼られるか、屋内に貼られるかです。ここで素材が変わります。

水筒、スマホケース、楽器のケース、車やバイク、スケートボードは屋外です。雨と日光と擦れに当たるので、耐水と耐候のある素材と、表面を守る加工が要ります。ノート、手帳、PCの内側、プレゼントの封緘は屋内です。こちらは紙でも成り立ちます。

買う人が何に貼るかを想像してから素材を選んでください。ライブの物販で売るなら、多くは水筒かスマホケースか楽器のケースです。そこに貼られる前提なら、紙は外れます。

素材は4系統あります

ステッカーの素材は、おおまかに4つに分かれます。

白の塩ビ
いちばん多く使われる素材です。耐水と耐候があり、色の出方もいちばんきれいに出ます。表面につやあり・つやなしのラミネート加工を乗せて、擦れと日光から守ります。屋外に貼られる物、売る物はここです。
透明の塩ビ・透明のPET
下地が透けます。白い物に貼れば白地のように見え、黒い物に貼れば絵柄だけが浮きます。貼る場所が読めないなら、下に白いインクを敷いて(白版)、どこに貼っても色が出るようにします。
ホログラム・ミラー・蛍光
角度で光り方が変わる素材、鏡のような素材、蛍光色です。1枚の存在感が出るので、物販で単品で売る物に向きます。扱える大きさの上限が白の塩ビより小さいことがあります。
紙
上質紙やクラフト紙です。屋内で使う物、封緘シール、同梱物に向きます。水に弱いので、表面にPP加工を乗せるかどうかを決めます。

もうひとつ、はがせるタイプがあります。一時的に貼って剥がす前提の糊で、剥がしたあとが残りにくい素材です。貼りつく力が弱いので、曲がった面や擦れる場所には向きません。会場の壁や備品に貼ってもらう物なら、こちらを選びます。

形は3つの作り方から選びます

図1のとおり、形の作り方は3つです。どれを選ぶかで、用意するデータが変わります。

  1. 定番の形正方形、長方形、角丸、円、楕円です。この5つなら、輪郭のデータ(カットパス)を自分で作らなくても作れます。絵柄だけ用意すれば済みます。
  2. 形に抜く(ダイカット)絵柄の輪郭に沿って、台紙ごと切り抜きます。立ち絵やロゴの形そのままになるので、見た目が変わります。そのかわり、輪郭のデータを絵柄とは別に作ります。
  3. 台紙を残す(ハーフカット)シールの面だけに切り込みを入れて、台紙は四角のまま残します。台紙の外側にも絵柄を入れられるので、台紙そのものがデザインになります。1枚の台紙に何種類も載せられます。

選び方は売り方で決まります。1種類を単品で売るならダイカット、何種類かをまとめて1点として売るならハーフカットです。

抜ける形には下限があります

ダイカットには、形の決まりがあります。発注前に輪郭を見ておいてください。

大きさの下限
輪郭の縦と横が、どちらも15mm以上です。1辺でも15mmを切ると作れません。
抜けない形
鋭角(とがった角)、深く食い込んだ形、ねじれや重なりのある輪郭、2mm以下の隙間です。角は丸めて、細く飛び出した部分は輪郭に含めてください。
カットの誤差
およそ1mmです。輪郭の線ぴったりに切れるわけではありません。
絵柄と輪郭の間
2mm以上あけます。文字を輪郭のぎりぎりに置くと、誤差のぶんだけ切れます。
塗り足し
輪郭の外側に2〜3mm、色を伸ばしておきます。誤差で外側に切れたときに、白い縁が出ないようにするためです。

いちばん起きるのは、キャラクターの髪の先や、細い手足が抜けないという形です。輪郭を絵柄の形に沿わせず、少し外側をなめらかに回す形にすると抜けます。絵の形を変える必要はありません。輪郭のデータだけ、こちらで引き直せます。

透明やホログラムに乗せるなら、白版を一緒に作ります

透明な素材とホログラムは、下地が見えます。そのまま色を乗せると、貼った物の色が混ざって絵柄が沈みます。これを防ぐのが白版です。色を乗せる前に、白いインクで下地を作ります。

白版は、絵柄とは別のレイヤーに、絵柄と同じ位置で、黒のベタ(K100%)で作ります。指定した濃さが、そのまま白インクの濃さになります。グレーで作ると薄い白になるので、濃さを確認してください。

白版を一部だけ抜いて、そこだけ透かす作り方もできます。ホログラムなら、抜いたところだけが光ります。この使い分けはアクリルスタンドのページに詳しく書いているので、迷ったらそちらも見てください。

版も型も要らないので、少ない枚数から作れます

ステッカーは、絵柄ごとの版も、金型も要りません。1枚単位のところと、数枚単位のところがあります。刻みは頼む先で変わります。

これが意味するのは、売れた数を見てから足せるということです。最初に少しだけ作って台に出し、はけ方を見てから追加する順番が取れます。缶バッジやアクリルと同じで、まとめて作らないと割高になる品目ではありません。

増えるのは、絵柄ごとの作業です。ダイカットなら輪郭のデータ、透明素材なら白版を、絵柄の数だけ作ります。絵柄を10種類にすると、データの作業が10回です。種類は、描き始める前に決めてください。

売り方は3つで、見本は貼って見せます

ステッカーは1枚が小さく、台の上では埋もれます。売り方は3つです。

  1. 1種類ずつ選ばせる並べて好きな絵柄を取ってもらう形です。種類が多いと列が止まるので、台に出す種類は絞ります。
  2. 台紙1枚にまとめて1点にするハーフカットで何種類かを1枚に載せ、まとめて1点として売ります。選ぶ時間がなくなるので列が速く、1人あたりの点数も上がります。
  3. 他のグッズに同梱するTシャツやトートを買った人の袋に入れます。売る物ではなく、買ってくれた人への1枚になります。

どの形でも、見本は1枚、現物に貼って置いてください。袋に入ったまま積んでおくと、貼ったときの見え方が伝わりません。水筒やノートに貼った物を台に出すと、買う人が自分の持ち物に貼った状態を想像できます。透明素材を使ったときは特に効きます。

中身を見せずにランダムで渡す売り方は、ステッカーでは成り立ちにくいです。缶バッジでこの売り方が回るのは、その場で交換が起きる人数が集まっているからです。ステッカーは鞄に付けて見せ合う物ではないので、交換の相手が見つかりません。

余りがいちばん死ににくい品目です

ステッカーは、余ったあとの行き先がいくつもあります。次の現場の同梱物、通販のおまけ、名刺代わり、挨拶に行くときの手土産に回せます。そのために、年号と「第◯回」を入れないでください。

貼る物だから、という理由もあります。買った人は何年も貼ったままにします。そこに去年の日付が入っていると、貼るのをためらわれます。日付を入れたいなら、台紙の外側(ハーフカットなら絵柄が入れられる場所です)に刷ってください。台紙は貼られずに残ります。貼ったら長く使われる品目という点ではスマホリングも同じで、年号は台座ではなく台紙に置きます。

日付の入らない絵柄を1種類だけ作っておくと、それが通年の定番になります。マフラータオルやトートバッグと同じ考え方です。

発送に向く品目です

ステッカーは薄くて軽いので、送るのが簡単です。ファンがオンラインにいる場合、現場で手渡しするより郵送のほうが届きます。

送るときに決めるのは2つです。折れないように当て紙を入れるか、厚みのある封筒にするか。それと、何枚かまとめて送るなら、台紙ごと重ねるか1枚ずつ袋に入れるか。封緘シールをステッカーで作ってしまう形も取れます。開けるときに1枚手に入る形です。

通販で売るときの名前と連絡先の表示については、ライバー・個人VTuberがグッズを作りたいときに書いています。

相手が変わると、先に決めることが変わります

事務所・会社の名前で発注する場合は、素材と形の抜き方、絵柄の種類の3つを見積書を出す前に決めておくと、社内の承認まで一度で通ります。版代も型代も立たない品目なので、見積書は数量ごとの単価とデータ作成が中心になります。数が削られても形が崩れにくい品目です。詳しくは事務所・会社の名前でグッズを発注するに書いています。

ファンの有志で作る場合は、推しの名前や絵を入れる前に、所属している事務所へ確認してください。ステッカーは外に貼られて人目に付くので、名前の表記と使う絵については、ほかの品目より先に確認を取ったほうがあとで困りません。進め方は生誕祭の配布物に書いています。

会場や店舗で売る場合は、年号を入れなければ置き続けられます。レジの横に少額の品目を1つ置いておきたいという話なら、ステッカーがそこに入ります。

金額と、間に合うかどうかは一往復でお返しします

個人の方はInstagramのダイレクトメッセージ、事務所・企業の方は相談フォームが受け口です。どちらも文字で残るので、言われた数量を書き取る必要がありません。聞いたうえで今回は見送る、でも構いません。

ステッカーで最初にうかがうのは、枚数、絵柄の種類、貼られる場所(屋外か屋内か)、形に抜きたいかどうか、渡す日の5つです。全部埋まっていなくて構いません。渡す日だけでも、間に合うかからお答えします。そのままでは届かないときは、形を定番の四角に置き換えて間に合わせる形をお返しします。

返す見積書に並ぶ欄も先に出しておきます。

  1. 数量ごとの単価何枚作るかで動く、1枚あたりの費用です。
  2. データ作成輪郭のデータを引いたり、白版を作る分です。絵柄の種類の数だけ並びます。
  3. 表面の加工ラミネートやPP加工を乗せる分です。屋外に貼られる物では入ります。
  4. 送料できあがった物を届ける分です。
  5. サンプル代本生産の前に、色の出方と素材の質感を現物で確かめる分です。グッズ作戦室では、ここを飛ばしません。

欄の形が分かっていれば、金額を下げる方向も自分で判断できます。データ作成の欄が大きいなら絵柄の種類を減らす、単価の欄が大きいなら素材を1段変えるか大きさを下げる、という読み方になります。

送る一通目は、こう書けば足ります。「はじめまして。◯月◯日のライブの物販でステッカーを売りたいです。水筒に貼ってもらいたいので屋外で使える素材で、立ち絵の形に抜きたいです。枚数はまだ決めていません。金額と、間に合うかを知りたいです。」

素材も形も、まだ決まっていなくて大丈夫です。

何に貼ってほしいか、それだけ教えてください。そこから一緒に決めていけます。

本文の内容は一般的な傾向をまとめたものです。実際の仕様・数量・納期は、ご相談内容に応じて個別にご案内します。

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はるる グッズ作戦室担当。配信者・タレントの周年グッズやライブ物販の相談を、DMベースで受けています。